『ドラグネット・ミラージュ2 10万ドルの恋人』
竹書房 (2007.3)
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15年前、西大西洋に現れた「ミラージュ・ゲート」。その先に広がっていたのは、剣と魔法の支配する特異な世界───レト・セマーニだった。現代文明と魔法文明がぶつかる混沌のサンテレサ市でベテラン刑事マトバと美少女剣士ティラナは、特別風紀捜査官としてさまざまな難事件に立ち向かう! ファンタジックポリスアクション、待望の第2弾!
続きはいつ出るのか、それ以前にちゃんと続刊は出るのかと結構失礼な待ち方をしておりました『ドラグネット・ミラージュ』。無事出ました今巻は、『First Night 忙しい夜』と『Need for Speed 10万ドルの恋人』の二本立て。
仮死状態から蘇り街に逃げ出した吸血鬼と対決したり、ド派手なカーチェイスを繰り広げたり。ファンタジー的要素で一部着色されている以外は目新しいところのないベタベタにまっすぐなお話なのですが、マトバやティラナといったキャラの魅力で読ませてくれます。私はやっぱりトニーが一番好きかもしれない!
「そいつに権利をちゃんと聞かせるんだぞ。教えただろう」
「うむ。了解した」
ティラナは大きく息を吸い込むと、大仰な声で捕らえた男に被疑者の権利を聞かせはじめた。
「よく聞け、地球人の罪人よ。汝には沈黙を保つことも弁護人を雇うことも許されぬ。身を清め、ひざまずき、すべての罪を洗いざらい懺悔せよ。さもなくば大いなるルバーナ神の名の下に、怒りと裁きの雷が汝の頭上に落ちることであろう───」
「ぜんぜん違うじゃねえか!」
マトバに認められようと頑張るティラナがとても可愛らしくて良いですね。このまま恋人というよりは相棒としての二人の関係を描いていってほしいものです。男女というよりは兄妹のような、色気のない関わり方がさっぱりとしていて、読んでて面白い。
しかしマトバのあの鈍感さから考えると、ティラナとの間が恋愛方向に発展するには相当な転換点が必要だろうなー。
それはそうと口絵折り返し部分で柑橘類を用いたパックをしているトニーの表情が素敵過ぎだと思うのですがどうでしょうか。
マクロードになりきるトニーがいかにもプロッて感じでカッコ良かったよ…! これからもトニーに注目だね! 第3巻ではトニーを主役にした短編とかを是非…!(トニーを…!?)
そして今巻もボーナストラックが素晴らしかった。それはもういっそ胡散くさいぐらいに。こういう遊びは大好きだなあ。
次巻も、もちろん楽しみに読ませていただきたいと思います。
次は一年以内に出るといいな!
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