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2007.02.08

『ガーゴイルおるたなてぃぶ2』

ガーゴイルおるたなてぃぶ 2
田口 仙年堂著
エンターブレイン (2007.2)
通常24時間以内に発送します。

食べ物の差し入れ大歓迎! 常にハングリーな駆け出し錬金術師・ひかるです。相棒のガー助とはケンカばかりの日々で……そんなところに父の部下の西川さんが来て、ナゼか私にお見合いを勧めたり「『ラーの天秤』なるものについて調査してほしい」と頼んできたり。頑張って調べてみると、どうやら古科学と関係するものらしい!? ほどなく喜一郎くんと仮面の子・カンジくんにばったり出遭った私たちは突然怪しい人形に襲われて!? 人気シリーズ第2弾!

 もうひとつのガーゴイルのお話。おるたなてぃぶ第2巻です。

 『吉永さん家のガーゴイル』本編に比べるとご町内ほのぼの成分が大幅に減少している(皆無ではないけれど)代わりに錬金術師VS古科学者のバトル要素をふんだんに盛り込んだこの作品。
 ひかるちゃんもガー助くんも某御色町の方々に比べれば何かと力及ばないところが目立ちますが、気合い! 熱血! ド根性! でピンチを乗り切るさまは見ていてやっぱり清々しい。
 ことあるごとにケンカしてばかりの主人公二人、それでも心の底では強く結びついているから、一番大事なときに相棒を信頼出来る。カッコいいですねー、ひかるちゃんとガー助くんの関係は!

 今巻では青江さんのところを訪れたひかるちゃん達を最初にからくり人形の(こま)が襲撃して来て、そこからキー兄ちゃん達ともどもヒッシャムさんの車に乗り込んで逃げるという一連の場面における展開の上手さが光っておりました。
 田口仙年堂氏はあっさりめの文章でどんどん物語を進めてゆく作家さんという認識を以前から抱いていたのですが、その良さが思いっきり発揮されて「おおっ?」と思わせられるようなシーンになっていたと思います。スピーディで描写に無駄がない。
 無駄がなさすぎて言葉足らずに思えるか思えないかのギリギリ微妙なラインですが、展開の速さに沿えるだけの必要十分にして最小限の文章で構成されていて、非常に面白かった。そこんとこの場面だけもう一度読み直したぐらいです。
 一人だけ車の屋根に乗って狛を迎え撃つキー兄ちゃんがカッコ良かったし!(そこか!)(煮えたぎるお茶を浴びて転げ回るキー兄ちゃんも素敵だった!)(そこまでか!?) ヒッシャムさんの車もう屋根ベコベコだね! っていうかヒッシャムさんって何気に普通免許持ってるんだって今さらようやく気づいてちょっと衝撃だった。大人なんだなあ、ヒッシャムさん。

 64頁65頁見開きでひかるちゃんをかばってるキー兄ちゃんとか157頁のどんどん人間離れしつつある登場シーンのキー兄ちゃんとか、日向悠二さんのイラストも良かったです。俺の感想はキー兄ちゃんばっかりなのか? いやカンジくんも良かったよ! 案外強くてカッコいいよねあの折り紙小僧! そんな名前じゃありません!

 カラー口絵マンガに出て来るケルプの「あぁ小生のたてがみが……」も結構ツボだったし田口仙年堂氏の作品には毎度これでもかとばかりに楽しませていただいております。やっぱケルプ好きだわー…。この方の作品については好きなモノ並べてるだけの感想にしかならないわー。

 そんなワケでもちろん次巻も楽しみに読ませていただきます。
 あとがきによると「桜の季節にガーゴイル本編を」ということでしたがコッペの続きも楽しみにしてますよー!

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