『アタゴオルは猫の森』
遊びに出かけた先で映画化宣伝活動の一環としてロフト中を練り歩くヒデヨシに遭遇したのは実にまったくの偶然でありました。
もらったチラシに書かれていた「好物の紅マグロのためなら友達も平気で裏切る」という主人公にあるまじき設定に心ひかれ公式サイトをチェックしてみると、ヒデヨシの声が山寺宏一氏。
「アタゴオル」という単語の存在自体は知っていたものの『アタゴオル』という作品については未読未見おまけに作品世界についての予備知識は一切無し、にも関わらず何故だか妙に映画を観に行きたくなりまして、毎度お付き合いいただいているひろ嬢とすずか嬢と3人で公開初日に鑑賞してまいりましたよ。
映画が始まってすぐに「脚本:小林弘利」のクレジットが出て、瞬間あッと思いました。全然知らなかった。小林弘利氏は私にとってはものすごく特別な作家さんなのです。それにしても予備知識がないにも程がある。
オープニングのアタゴオルのお祭りのシーンが大好きです。このシーンのためだけにDVD買ってもいいかもとか思ったぐらい気に入りました。まぁ、すぐにヒデヨシが暴走してめちゃくちゃになっちゃうんですけど…(笑)。
全体としての感想。わからない部分がかなり多いです。
作品世界を知らないからわからないのか、知っててもわからないのか、はっきりとは区別が出来ないのですが…。
一番謎だったのは、何故ヒデヨシがヒデコにあれだけ執着していたのか。
ヒデコの「父上」だからでしょうか? ヒデヨシ本人も一度そんな感じのことを言ってましたがヒデヨシって「父上」がそもそも何なのか知らないんじゃなかったっけ?
その後で「父上」についての知識を得たようでもなかったし、どうしてヒデヨシがヒデコだけをあそこまで特別扱いしてたのか、まったくわかりませんでした。何か特別な理由があったのか、あるいはただ単にヒデヨシの気まぐれだったんでしょうか。
ヒデコが覚醒したきっかけもよくわからなかったのですが…こちらについては私が何かを見落としてたような気がする。
あとあのカッコ良すぎるギルバルスってのが何者なのかもよくわからないのですが、こちらはどうも原作の方でもはっきりしてないって感じですねー。
作中で一番気に入った台詞は、ギルバルスがヒデヨシを指して言った「アイツにとって生きることは祭りだ」ってやつです。次点はヒデヨシの「最低じゃ何でいけないの?」ってヤツ。
映画をちょっと観ただけでもヒデヨシがある意味ものすごく難しいキャラクターであることがわかるのですが、さすが山寺氏、嫌味なところも構えたところもなく演じておられました。ヒデコの声は…もう完全にタママにしか聞こえなかった…可愛いかったんで良いんですが(笑)。
3Dアニメ映画ということでお子様連れのご家族が結構入場しておられましたが、あんまりお子様向けーって感じの映画ではなかったです。ピレア関連のシーンは観念的抽象的でやや難解かもしれないとか思ったし。お子様が観てもちゃんと楽しいのかなあ? 私はもうお子様ではなくなったのでよくわかりませんが。
面白いのは面白いのですが、観終わってもどこか何かがひっかかってるような気分にさせられる映画でした。もう一回ぐらい観たいかもしれない…。
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