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2005.12.15

『吉永さん家のガーゴイル8』

『吉永さん家のガーゴイル8』 田口仙年堂 ファミ通文庫

 新刊を心待ちにして発売直後に購入はしていたものの実際に読み始めるまでに少し間が空いてしまいました『吉永さん家のガーゴイル8』。
 いつもいつも買ってすぐに読み終えてしまうのがちっともったいなかったので故意に時間を置いてみました。
 多少置いてみたところで読み始めたらラストまで一直線なのだからあんまり違いはないような気もするのですが…。
 ガーくん読んでる間は自分の中から時間の概念がすっぱり抜けちゃってる感じ。それほど物語に没入しているので帰りのバス待ちの間バス停で読み始めてはっと気がついたら地元のバス停に到着してたりします。あの私バスに乗り込んで座席に座った記憶がないんですけど。

 さて今巻は久しぶりに双葉ちゃん&ガーゴイル先生(…)がメインのお話です。
 今回も期待通りの面白さ! 一体このシリーズは何巻までこのクオリティを維持し続けるつもりなのか! まさに驚異です。八冊全てにハズレがない。

 発行されたのは10月末でしたが中身はお盆の話。
 墓場で運動会をとりおこなった双葉ちゃんが帰宅するなり無敵を誇るガーゴイル先生が奇行を繰り返すようになりガーゴイル先生の様子を見せに行った先でイヨさんが行方不明になってその姿が生きている人間にも見えるようになった幽霊達が突如御色町に溢れ出しガーゴイル先生に憑依しているのが双葉ちゃんの師匠であるお隣のジーサンであることが判明して…といった感じのストーリーです。この説明でわかるのやらわからないのやら。

「案内しろ。さもなくば地獄に落とす」
「え? えっ?」
『その前に地面に落ちるなよ』
 言うが早いか、ものすごい重力が双葉の顔を歪めた。
「ふ、双葉ちゃん!」
 美森にしてみれば、いきなり双葉がさらわれたようにしか見えないはずだ。相手が昧礼寺(まいれいじ)の住職だとわかっていなければ、通報したに違いない。

 すごい名前の寺だよね。住職さんはターミネーター似の身長二メートルぐらいある巨漢でハーレーの後部座席に卒塔婆を突き刺しております。

「そーいやオッサン、昔はひ弱だったのか?」
「それがどうした」
「いや、なんで今みたいになったのかって」
「大した理由ではない。いざというとき、マレスケを運べるくらいには鍛えねばと思ったのだ」
「マレスケを運ぶって、オッサン……」
「昔は子犬だったのだ」
 なんとなく、成長の早い草を毎日飛び越えるという忍者の修行を思い出す双葉。その修行が終わる頃には数メートルを跳躍できるらしいが……住職も似たような修行をしたのだろうか。

 マレスケというのは土佐犬です(わあ)。

 ガーゴイルを信じている双葉の耳に、幽霊達とは違う声が聞こえてきた。

『その前に、まず汝を守ろう』
 ふわりと舞った麦わら帽子が、双葉の頭にかぶさった。

 気配を感じた幽霊が振り向いた先───双葉には暗くて何も見えない───から、一条の光線が発射された。光線はまっすぐに飛び、双葉を押さえつけていた幽霊達を吹き飛ばした。

 今回の登場の仕方はおいしすぎるよガーゴイル先生…ッ…!!

 こういった諸々の名場面の末にジーサンがおばあちゃんに告げる台詞があるんですがそれがもう…! その一言のために今回の騒動が巻き起こったようなものなんですがそれがもう……ッ! 感想文なのに言葉にならない! 良かったんですとにかく良かったんです。

 あとがきページの下半分にあるマンガ『百色さん家の世界旅行』も面白かったし大満足の8巻でありました。もはやどっちが保護者なんだか被保護者なんだか。

 もちろん次巻も心待ちにして買いたいと思います!

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Tracked on 2005.12.18 09:53 PM

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