『コッペとBB団 その1』
『コッペとBB団 その1』 田口仙年堂 ファミ通文庫
「あいす、たべたい───」すべては少女の一言から始まった! ここは、ナゾの物質・デイストーンを力ずくで集める悪の組織BB団の地下基地。こんな所になぜか子どもが!? 迷子係を押しつけられた生活課課長のQ三郎達は、大迷惑! 首にバーコードをつけた不思議なパワーの女の子・コッペに翻弄されまくる。やがて親探しを始めたQ三郎と部下1号・2号&秘書のP子はコッペに関する驚愕の事実に直面して!? 少女と悪者達のほのぼの熱血コメディ登場!
新刊が出る度こんなに好きでどうしようの田口仙年堂氏の新しいシリーズが始まりました。
「ガーゴイルがいい人の話なら、今度はワルモノの話!」ということで悪の組織の地下秘密基地から始まるこの物語。
『吉永さん家のガーゴイル』があれだけ面白い作品なので新シリーズはどのようなものになっているのかと読み始めるまではやや不安ではありましたが…これも読み終えるのがもったいないくらい面白いよ…!
「ちょ、ちょっと待て! 何で俺がガキの面倒見なきゃならねぇんだよ!」
「この子の教育を考えてみてくださいよ! 兵器開発課は当然として、戦闘訓練課や呪術課、それに改造人間プラントに預けられると思います!?」
「そりゃそうだけどよ、俺はガキと甘い物が嫌いなんだよ!」
「首領! こんなこと言ってますけど、どうします!?」
すると倒れたロッカーを直していた鎧姿の巨人がゆっくりとQ三郎に向き直り、
『命令する。その娘を保育せよ』
しゅ、首領…! 悪の組織の首領自らが倒れたロッカー直してるよ! 倒れたロッカーを! 何その構図!
Q三郎さんをはじめコッペを取り巻く大人達はみんなみんなワルモノなのに良い人で、敵役のK次郎博士でも殺してはしまわない世界も相変わらずで、2号さんが正義の味方ライトドライバーにやられるシーンとかQ三郎博士がK次郎博士に立ち向かってゆくシーンとか屋外で読んでたのに涙が。涙が出るよ。2号さんが激しくツボなんですが。一歩間違えば惚れそうなんですが。
ほのぼのハッピーエンドで読み終えると本当に元気になれる物語、続きが楽しみな作品がまた一つ増えました、ああもう、幸せだなあ~。
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