『ストレイト・ジャケット1 ニンゲンのカタチ ~THE MOLD~』
『ストレイト・ジャケット1 ニンゲンのカタチ ~THE MOLD~』 榊一郎 富士見ファンタジア文庫
ひろ嬢からお借りしてかなり長い時間が経ってしまいましたが読了。ここ読んでたら続き貸して下さいひろ嬢。
無免許だが超一流の戦術魔法士(タクティカル・ソーサリスト)レイオット・スタインバーグが、魔法の濫用で魔族(メレヴェント)化し暴走する魔法士(それは既に人間のなれの果て)を、『モールド』と呼ばれる中世騎士の鎧に酷似した防具に身を包んでぶっ倒す物語です(…なんかミもフタもないまとめ方のような気がする)。
ええととりあえず全体的にカッコ良かったです。
ただ漢字の単語にこれでもかとばかりにカタカナのルビがふられてて面食らうと言うより戸惑う場面もありましたが…。
拘束度数(デュラビット)・無音詠唱(ダムキャスト)・事象誘導機関(フェノメナイズ・エンジン)・魔方陣(エイリアス)・虚数界面(アストラル・サイド)その他諸々。
ごめんカタカナのルビがついてない奴は普通に漢字読みしてましたがそれでよかったのかな。ていうか私には覚え切れねえし。もしかして他の人はこれらを全部すっと頭に入れて読み進めるのかしらと不安にならなくもありません。老化…?!
しかし『腕前は超一流』と評される割にはレイオットさんそんなにメチャ強って感じがしなくて…レイオットさん以外の魔法士二人が魔族化したのも人為的な要因があったからって感じだしー…魔族にもいくつかのクラスがあるそうなんですが、それの結構最初の方の奴でも(物語世界から見たらそれでも大惨事を引き起こすに十分な強敵なんですけどね)ギリギリって感じで…おいおいこれから大丈夫なのかよ。みたいな。
私は『主人公最強!』ってのが好きな人間なので超一流なら超一流らしくものすごく派手にものすごく圧倒的にそんな事件など片付けることを期待していたのですがちょいアテが外れたかも…レイオットさんはカッコ良いんだけどなあ。
むしろ気になるのはロミリオさん。プリンの人(ああこれで覚えたよコイツは)。
ある意味非常にお約束なキャラクターなのですがこの人の方が最強ぽい。活躍しますか? ロミリオさんはメチャ強ですか?
作者さんは『スクラップド・プリンセス』の人なのですねえ。この作品も『スクラップド・~』もタイトルが好きです。あと、ラストシーンに章題を持ってくるあたり…くぅ、こんな風に終わらせてみてえー!
非常に淀みなくテンションが落ちることもなく最後まで一気に読める作品でしたが、シリーズの最初だからかもしれませんが用語続出で解説を覚え切れないよと辟易する場面も…だからそれはもしかして老化なのか? それはそれで面白かったです。
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